王と道化

プレイ人数2人 プレイ時間20分 (実質プレイ時間 20分)
対象年齢8歳~ 難易度★★☆☆☆
オススメ度★★★★☆ 公式サイトLINK
デザイナーライナー・クニツィア 発売元株式会社コザイク

妻と遊ぶことが多いので2人プレイ可能なゲームをよく買うもこっちです。
ブログの文体がなかなか定まらず難儀してます。
 
さて今回はcosaicさんの2人用ゲーム「王と道化」です。
キャラクターデザインはみんな大好き秋津たいらさん!
ほんと秋津たいらさんが描くキャラクターは魅力的で大好きすぎる。
 
秋津たいらさんとの出会いは「王への請願」というボードゲーム。
動物を擬人化したキャラクターなのですがモチーフになった動物の姿かたちだけでなく、その動物の性質とゲーム上の性質がうまくマッチしているんですよね。
「王への請願」も元々は「Um Krone & Kragen」っていう海外作品で、なんかこう、とっつきにくい絵柄。
それをただ単純に日本の漫画調のタッチにしただけではなく動物モチーフにしたあたりホント天才かって思う。
おかげで老若男女問わず愛されるゲームになったんじゃないかなとすら思う。

そろそろ本題

このまま書き続けると何の記事かわからなくなりそうなので本題に。
王と道化」は名匠ライナー・クニツィア デザインの「タイムズスクエア」というゲームの日本リメイク版です。
元になったゲームではプレイヤーはお店の主人で、カードを上手く使いながら盤上のお客を自分の店に呼び込むという内容のゲームなのですが、設定を大きく変え生まれ変わったのがこのゲームです。
 
舞台はドイツの歓楽街からファンタジー色溢れる異世界に変わり、ボディーガードやダンサーは動物モチーフのキャラクターへ変わりました。
詳しいルールがどう変わったのかはタイムズスクエアをプレイしたことがないので割愛。
とにかく素敵な世界観とゲーム性で盛り上がる事間違いなしのゲームです。

ルール


ゲームは単純明快。16マスの専用ボードの上で5種類の駒を動かしボード両端の自身の城に王駒、または王冠チップを迎えるだけ。
コマには「王」「近衛兵」×2、「道化」「司教」があります。
駒は自身の手番中に以下のカードをプレイすることで任意の方向に動かすことがでます。
 
「王」カード…1種類
– 王駒を1マス動かす。2枚プレイすることで王と近衛兵を1マスずつ動かすことができます。
 
「近衛兵」カード…3種類
– 任意の近衛兵を1マス動かす。
– 両方の近衛兵を1マス動かす。
– 近衛兵を王の両端に瞬時に移動させる。
 
「司教」カード…3種類
– 司教駒を1マス動かす。
– 司教駒を2マス動かす。
– 司教駒を3マス動かす。
 
「道化」カード…6種類
– 道化駒を1マス動かす。
– 道化駒を2マス動かす。
– 道化駒を3マス動かす。
– 道化駒を4マス動かす。
– 道化駒を5マス動かす。
– 道化駒をボードの中心に移動させる。
 
ただし、手番中にプレイできるのは「王」「近衛兵」「司教」「道化」のいずれか1種類となり、同じ種類のカードであれば複数枚プレイすることが可能です。

特殊ルール

駒や王冠チップには以下のようなルールがあります。

「宮廷ルール」

王駒と近衛兵駒は同じマス上に配置ができません。また王駒は近衛兵駒2つの間に存在しなければなりません。

「道化ルール」

自分の城と王駒の間に道化駒が配置されている場合、道化カードをプレイする際、その効果を道化駒以外の駒に適用することができます。

「司教ルール」

自分の手番時、カードをプレイしないことを選択した際に、司教駒が置かれている駒に任意の駒を移動させます。
 
尚、「道化ルール」「司教ルール」ともに「宮廷ルール」は常に適用されているので注意です。

「王冠チップの移動」

王冠チップは自身の手番終了時に王駒と近衛兵駒2つがボード中心より自身の城側にすべて存在しているとき、自分の城側に1マス移動させます。

ゲームの流れ


8枚の手札からカードを1枚プレイします。カードの効果を駒に適用させ駒を移動させます。
先に記した通り、同じ種類のカードであれば続けてプレイすることが可能です。
プレイしたカードは捨て札にします。
手番終了し、山札からカードを引き手札を8枚に戻し、王冠チップ移動の条件を満たしているかを確認し、手番は終了です。
 
山札がなくなったら捨て札の山をシャッフルし、新たに山を作り王冠チップを裏返しにします。(王冠が豪華になります笑)
 
勝利条件は以下の2つ。
王駒が自分の城に迎え入れたら勝利。
山札が2回無くなった際に、王冠チップが中心より自分の城に近いほうが勝利。

プレイレビュー

最初プレイしたときは特殊ルールがちょっと難しく感じたんだけど、数回プレイしていくとこの特殊ルールが非常にゲームに深みを持たせていることを感じました。
単純な綱引きゲームと思いきや、カードのプレイタイミングや相手の出方に対しての対応とか本当に頭が煮える!
一生懸命自分の陣営に引き込んだ駒を司教の能力で一気に元に戻されたり、道化ルールで「え!?そいつ動かしちゃう!?」みたいな状況が本当に楽しい。
盤上の駒をお互いがお互いの思惑をもって動かすもんだからなかなか上手くいかない!
山札がどんどんなくなり、ゲームが終わりに近づくにつれ、ひりひりとした焦燥感が高まっていく感じが対戦ゲームならではかと。
王冠チップが自分の陣営側にあるからと余裕ぶっこいていたら相手が一気にカードをプレイして王様をかっさわれたりと笑
 
可愛い絵柄で可愛いコンポーネントだけどこれは真のガチ殴り合いゲーという印象。
チェスや将棋のような戦略性とTCGのようなコンボ構築技術の2つを求められる、シンプルだけど奥深いゲームです。
引いた手札による若干の運要素もあるのでワンサイドゲームになりにくいのもポイントですね。
 
あとやっぱり絵柄が最高!
「王への請願」では王様は百獣の王ライオンだったけど、今回はまさかのペンギン!コウテイペンギンがモチーフなので勿論王たる風格はあるし、王カード的にヨチヨチと1歩ずつしか進めないあたり適材なチョイス!
近衛兵が白虎?白ヒョウ?でめんこいし、司教が森の賢者フクロウってのもナイスチョイス。
そして道化がカエルっていうのがカエル好きには本当にたまらない笑
このゲームのキャラクターフィギュアが出たら即買いレベル!
 
プレイ時間もそんなにかからないので是非遊んでみてくださいね!
そのうち、「王への請願」もレビューしなくちゃ。

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もこっち

ボードゲームと娘をこよなく愛する元WEBデザイナーのITサラリーマン。生粋の道産子。 ボードゲームだけでなくモンハンや旅行や写真、美味しいお酒なども大好き。 現在は東京在住でこれを機に東京散策中。暑さに弱い。ハンマー使い。 最近気になっているゲームは「ワイナリーの四季」と「10タクル」。

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