ダンジョンオブマンダムの決定版
ダンジョンオブマンダムの新作。というかバージョンアップした感じですね。
基本的なルールは変わりませんが、プレイヤーが使える職業や敵が増えています。
前作のダンジョンオブマンダムについては以前書いたこちらの記事をご参照ください。
ダンジョンオブマンダムエイトの変更点
今回の一番の変更点は各コンポーネントでしょう。
前作ではプレイヤーや武器は無機質で記号的なイラストでしたが、今作ではそれぞれがしっかり描きこまれています。
また、モンスターのイラストもちょっとポップな感じになっていて、前作の硬派なイメージからかなり可愛くなった印象(ゲーム性は変わらず血で血を洗うエグさなんですが)
前作のゲームイメージがウィザードリィだとしたら、今作はドラクエとかのイメージに近いかなぁ。
個人的な好みとしては武骨な前作のほうが想像の余地とかがあって好きでしたね
新システムのスペシャルモンスターはその時の状況やプレイヤーによって強さが変動するので偶発性が増して純粋に楽しいんだけど。
個人的な一番の問題点としてはカードの形を箱の形に合わせた為にかなり特殊な大きさになってしまい市販されているどのスリーブとも合わないこと。
とにかくカード系はスリーブに入れておきたい自分としてはかなり重大なマイナス点ですね。
エンボス加工のせいでシャッフルしずらいし。
あと、今作の目玉としてはプレイヤーキャラ(冒険者)が増えたことにあるんですが、それぞれのプレイヤーがそれぞれのキャラクターを使えるわけじゃなく、スタートプレイヤーがプレイヤーキャラクター一体を決めて全員がそのキャラクターを使うという方式なのが個人的にはちょっと残念。
何度も遊べばどのみち色んなキャラ使えるからいいんだけど…
かといって各プレイヤーがそれぞれ違うキャラ使えるようにするとルールが煩雑になるし色んな諸問題(武器を抜くときとか)出てくるからしかたないのでしょうが。
と、マイナス部分が目立つ今作ですが、ゲーム性は言うまでもなく上がってます。
プレイヤーキャラの数だけ見ても単純に八倍!
スペシャルモンスターもバリエーション豊かに7枚!
そしてこれまでダンジョン攻略はほとんどオートで進むというか、モンスターカードをめくって乗り切れるかどうかだけだったのが各キャラの装備をいつ使うかの選択肢が生まれたおかげでダンジョン攻略そのものも楽しめるようになっているのがいいですね。
そんなわけで各キャラクターについて紹介していきましょう。
騎士(HP:3)
フル装備だとHP11(本人:3、ナイトシールド:3、プレートメイル:5)
ドラゴンランス:ドラゴンを倒せる。
ヴォーパルソード:ダンジョンに入る前に一種類のモンスターを宣言して倒せる
たいまつ:強さが3以下のモンスターを倒せる。
聖杯:強さが偶数のモンスターを倒せる。
取説でも初回で使うのにおすすめされるほどのTHE・オーソドックス。
前作のプレイヤーキャラに一番近い使用感のキャラクターです。
戦士(HP:4)
フル装備だとHP11(本人:4、レザーシールド:3、チェインメイル:4)
ウォーハンマー:ゴーレムを倒せる。
ヴォーパルアクス:ダンジョンに入る前に一種類のモンスターを宣言して倒せる
たいまつ:強さが3以下のモンスターを倒せる。
ポーション:死んだとき基本のHPが復活する。
基本のHPが高い代わりに鎧のHPが低く、ゴーレムを倒すことができ、一回死んでも基本HPが回復するのが特徴的ですね。
盗賊(HP:3)
フル装備だとHP11(本人:3、バックラー:3、ミスリルメイル:5)
透明マント:強さが6以上のモンスターを倒せる。
ヴォーパルダガー:ダンジョンに入る前に一種類のモンスターを宣言して倒せる
支配の指輪:強さが2以下のモンスターを倒せる。その強さが自分のHPに加える。
ポーション:死んだとき基本のHPが復活する。
ドラゴンランスやウォーハンマーの完全上位互換の透明マント、威力は低くなる代わりにHP増強できるようになる支配の指輪がとにかく強力。
半面、フル装備でも強さが3や4の中堅モンスターに弱く一部の装備をはぎ取られると一気にきつくなるピーキーな性能。引き際の見極めは難しくなりそうです。
忍者(HP:3)
アイエエエエ! ニンジャ!? ニンジャナンデ!?
フル装備だとHP11(本人:3、忍頭巾:3、忍び装束:5)
忍者刀:強さが7以上のモンスターを倒せる。
銀の手裏剣:ヴァンパイアを倒せる。
隠れ蓑:HPが5以下の時、強さが1と3と5のモンスターを倒せる。
けむり玉:使用を宣言すると目の前のモンスターを倒せる。使うたびにけむり玉以外の装備を一つ捨てる。けむり玉しかもっていない場合は使えない。
使えば使うほど他の装備を失うけむり玉、HPが低くなると聖杯以上の性能になる隠れ蓑がとにかく特徴的。
ダンジョンを潜ってからもアイテム使用タイミングが悩ましく楽しめるキャラクター。さすがニンジャ!
強敵は忍者刀や銀の手裏剣でしのぎ、けむり玉を使って頭巾や装束を脱ぎ、隠れ蓑で雑魚無双!とかやれたら最高ですよね
吟遊詩人(HP:3)
フル装備だとHP10(本人:3、おしゃれ帽子:2、月夜の服:5)
おどるつるぎ:使用を宣言すると目の前の強さが奇数のモンスターを倒せる。一度しか使えない。
幸運のコイン:使用を宣言すると目の前の強さが偶数のモンスターを倒せる。その後のモンスターも偶数の強さなら倒し続けることができる。一度しか使えない。
エルフのハープ:HPが4以下の時、強さが奇数のモンスターから受けるダメージを1に、強さが偶数のモンスターから受けるダメージを2にする。
魅惑のフルート:ゴブリンを倒せる。以降すべてのモンスターから受けるダメージを死んだゴブリン一体につき1減らす。エルフのハープ使用時はエルフのハープの効果適用後のダメージからへらす。
フル装備時のHPが他と比べて少なめではありますが、それを補って余りあるコイン・ハープ・フルートのヤバさ。
配置されたモンスターの相性次第では一つ二つのアイテムだけでクリアできそうな勢い。
魔術師(HP:2)
フル装備だとHP11(本人:2、守りの腕輪:3、炎の壁:6)
悪魔の契約:デーモンを倒せる。その次のモンスターも倒せる。
聖杯:強さが偶数のモンスターを倒せる。
変化の術:使用を宣言すると山札の一番上のカードと目の前のモンスターのカードを取り替える。使用前に山札を見てはいけない。山札がない場合は使えない。一度しかつかえない。
神のいかずち:ダンジョン内で死んだとしてもダンジョンにいるすべての通常モンスターの種類が異なっていた場合、生還したことになる(まだ遭遇してないモンスターも含む。
基本のHPのが2!驚くべき貧弱っぷりですが、アイテムは比較的強力。でもばくち性は高め。なんなら神のいかずちのみでクリアすら可能なロマン型と言えますね。
死霊術師(HP:2)
フル装備だとHP11(本人:2、悪魔のコート:3、ゾンビのしもべ:6)
鮮血の杖:ヴァンパイアを倒せる。その強さを自分のHPに加える。
暗黒の石:強さが1と3のモンスターを倒せる。
操り人形:使用を宣言すると目の前のモンスターは死ぬ。そのモンスターの強さを自分のHPにする。一度しか使えない。
蘇生術:自分がHP2以上から死んだとき、HP1で復活する。復活した後も他の装備のちからでHP2以上になれば再使用できる。
またしても基本HPの低いタイプ。それを補って余りある鮮血の杖と操り人形に蘇生術がとにかく凶悪!
特に蘇生術は他二つの装備とぜひコンボしてくれと言わんばかりの性能ですね。
プリンセス(HP:2)
フル装備だとHP10(本人:2、ばあや:3、月夜の服:5)
竜の首輪:ドラゴンを倒せる。その強さを自分のHPに加える。
王家の杖:同じモンスターが二度出たらそのモンスターを倒せる。三度目でも倒せる。
王冠:全てのモンスターから受けるダメージを2減らす。
パパの剣:ダンジョンに入る前に自分以外のプレイヤーを一人選び、5~7の数字を一つ選んでもらい、その強さのモンスターを倒せる。
防具がばあやと求婚者という時点でツッコミどころたっぷりなお姫様イラストも見るからに高飛車な感じで実にいいですね。ブヒィィィ
しかし、装備の強さは他の追随を許してません。ドラゴンランスの完全上位互換である竜の首輪。複数枚でたらゴーレムだろうがヴァンパイアだろうが吹き飛ばす王家の杖。
ゴブリン・スケルトンは完全に無力化し、ゴーレムすらもオークレベルに落とし込む王冠。
パパの剣だけは他プレイヤー次第というところがネックではありますが、それ以外がとにかく強すぎる。
続いてスペシャルモンスターの紹介
こいつらは七枚あるうちシャッフルしてから選んだ二体を全員が確認したのち、モンスターカードの山札に入れます。
ギミックが色々あって面白いけど単純な強さならドラゴンとかの方が全然ヤバげですね。
仲間の冒険者(つよさ:0)
能力:強さはゼロで偶数でも奇数でもない。次にダンジョンから出たモンスターを無視する。
完全なボーナスキャラですね。
フェアリー(つよさ:0)
能力:強さはゼロで偶数でも奇数でもない。
ボーナスキャラその2。次のモンスターを無視することはできませんが、全然ありがたい存在。
ウーズ(つよさ:0)
能力:強さはゼロで偶数でも奇数でもない。
残っている装備のいずれかを捨てなければならない。もし装備を持っていなければ無視する。
HPプラスの装備を捨てる場合は、HPプラスの数値を残りHPから引く。
アイテム殺しのモンスター。でもアイテム一個失うことで済むならましな方かも。
シェイプシフター(つよさ:X)
能力:このダンジョンでめくったモンスターの枚数が強さになる。
さらにその強さのモンスターに変化する。例えば4番目に遭遇したら強さが4のヴァンパイアになる。
8番目や10番目以降なら種類は不明のモンスターになる。
出てくるタイミングで種類や強さの変わるモンスター。後半になればなるほど強くなるので早めに出てきてもらいたいところですね。
ミミック(つよさ:X)
能力:まだ使える残りの装備の数がモンスターの強さになる。
強さにかかわらず、モンスターの種類は常に不明。
どんなに強くても最高で6。しかも大体二つ三つは装備が削られるであろうことを考えると平均的にはオーククラスとみてよさそう。
悪魔の卵(つよさ:X)
能力:山札意外のダンジョンに入れられず取り除かれたモンスターの中から中身を見ずに一枚引き、悪魔の卵の強さと種類はそのモンスターと同じになる。
誰もモンスターを取り除いていない場合には何も起こらない。
これまた変化系。ドラゴンとか取り除いてたら恐ろしい相手になりますね。
ヴァンパイアロード(つよさ:4/8)
能力:あなたがまだ一度もダンジョンから生還したことがなければヴァンパイアろーどは強さが4のヴァンパイアになる。
生還したことがあれば強さが8で種類は不明のモンスターとなる。
ダンジョン攻略してるかどうかで強さが大きく変動するモンスター。弱くても強さ4なので比較的強力なスペシャルモンスターと言えそうです
蛇足
やはりどうしても各プレイヤーが同時に色んなキャラを使いたい!
ということで自分なりに考えてみた蛇足ルール(とてもざっくり)。
- 各プレイヤーはそれぞれ任意の方法(ランダムでも話し合いでの選択でもいい)で選んだキャラクターを使う。
- 各プレイヤーは1~6のスロット(単純に自分の目の前に左から置けばいい。一番右端をスロット1、一番右端をスロット6とする)に6個の装備をそれぞれ配置する。
- プレイヤーが装備を抜く場合、スロットの数を宣言し、各プレイヤーはそれぞれ宣言された数の自分のスロットの武器を排除する。
蛇足2 スリーブケースについて
ダンジョンオブマンダムエイトに付属しているカードのサイズは100mm x 55mmとなっています。
残念ながら、これに合うスリーブケースは無いようです。
こういったものに入れて、上部を切って使うというのはアリかもしれませんね。
どうしてもカードを保護したい!という方は試してみてください。
こういった特殊サイズのスリーブケースも世の中に出てくれるとありがたいんですがね。。。(2018/12/12 もこっち追記)
Ryo
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