タルギ(TARGI)完全日本語版

プレイ人数2人 プレイ時間60分 (実質プレイ時間 60分)
対象年齢13歳~ 難易度★★☆☆☆
オススメ度★★★★☆ 公式サイトLINK
デザイナーアンドレーアス・シュタイガー 発売元株式会社コザイク

いやー、およそサイトとしては4か月、自分としては9月のハコオンナ投稿から7か月振りの更新となってしまいました。
ちょっとプライベートがバッタバタで更新できてませんでしたが、ちゃーんとボドゲは遊んでます笑

今回は新しく購入した「タルギ(TARGI)完全日本語版」の紹介です!

2人プレイ専用のワーカープレイスメント系ボドゲ。

ボードゲームといえば大人数プレイが可能、というイメージがあるが、中には2人用や1人用といったゲームも多数ある。
このタルギというボードゲームは2人プレイ専用且つ、ワーカープレイスメント系ゲーム。
ワーカープレイスメント系はそんなにプレイしたことがないのでカタンぐらいしか例に出せないけど、カタンは3人以上からプレイで比較的プレイ時間も長く重い印象がある。このタルギもワーカープレイスメント系の例にもれず1プレイ1時間というプレイ時間は2人プレイ専用にしては重いなーと思っていた。

が、手番中の行動に選択肢が多いわけでもなく、目的ははっきりしているので実際にプレイしてみるとテンポがよく、重い印象は感じなかった。

舞台はどこかにある砂漠。


プレイヤーは砂漠の民トゥアレグとなり、商品や金貨を集め自分の部族を繁栄させていく。
その舞台は外周カードと呼ばれる16枚のカードを並べて構築する。
商品を手に入れるアクション、商品を別の商品に交換したり金貨と交換したりするアクション、商品カードを1枚カードを引いたり、部族カードを1枚引いたり、中には略奪という点数または商品を強奪される強制イベントがあったりと様々。
その外周カードの中に仲間にできる部族が描かれている「部族カード」と入手できる商品が描かれている「商品カード」を配置しゲームはスタートする。(詳細は後述)

タルギ駒!部族駒!

毎手番ごとに駒を外周カード上にタルギ駒を配置する。タルギ駒は先手番プレイヤーが1個置いたら次手番プレイヤーが1個置き、それを交互に3回繰り返す。
タルギ駒は相手プレイヤーがタルギ駒を置いた外周カード上と相手プレイヤーがタルギ駒を置いた対面には配置することができない。また盗賊コマがいる場所も配置不可。
相手が置きたそうなところ(またはその対面)に駒を置いて邪魔をしたり/されたりとこの駆け引きが面白い。
タルギ駒を置き終わったら各々のタルギ駒の交点に部族駒(2個)を置いていく。

配置が終わったら手番プレイヤーから自分が駒を置いたカードのアクションを順々にプレイしていく。この時、どのカードのアクションからプレイしていくかはプレイヤーが自由にできるので、商品を取ってから部族カードを取るとかうまく調整する必要がある。

外商品カードと部族カード

外周カードの囲まれた3x3の枠内には前述の通り部族カードと商品カードが並べられており、自分の部族駒を置いたカードを取得できる。
商品カードはカードに描かれた商品(なつめやし・塩・胡椒、金貨、得点)を取得できる。
部族カードというのがこのゲームの肝となるカードで、部族カードを取得したらカードに書かれたコスト分の商品を支払うことで自分の目の前に部族カードを配置できる。(4×3で全部で12枚配置可能)

部族カードには特殊な効果があるものがある。
・配置した時点でその効果を発動するもの
・永続的に効果が持続する能力があるもの
・ゲーム終了に加点するような能力があるもの

また、部族カードの右端点数表示がされているのだが、これが最終的な精算での自分の点数となる。
強力な能力がある部族カードは点数が低く、能力なしカードは点数が高い傾向にあるのでどの部族カードを得るのかはよく考えないといけない。12枚配置してゲーム終了したのに10枚しか配置していない相手プレイヤーのほうが点数が高くて負けるということも。
また点数が高い部族カードは支払うコストが多いので、手持ちの商品とよく相談して取る必要がある。
また、部族カードにはテント、オアシス、ラクダ乗り(男性)、タルギア(女性)、泉といった種類がる。1列(4枚)をすべて同じ種類配置したら精算時+4点、すべて違う種類で1列そろえると+2点といったボーナスもあるので、これらも考えながら配置しないといけないのがまた面白い。
ちなみに部族カードを取った時点で商品不足で配置できなかったり、あえて配置しないことを選んだ場合、手札として持っておくことができる。ただし、保持した部族カードを配置する場合は外周カードの「貴族」にタルギ駒を置かなければ配置できない。また、1枚手札に持っている状態で部族カードを引き、その場で即配置できない場合は後から引いた部族カードは捨札になってしまうので要注意。

盗賊コマ

このゲームにはNPC的な存在「盗賊」がいる。
各ターンごとに外周カードを1歩ずつ進むのだが、外周カードの角に配置されている「略奪」に到達した場合に、強制的に全プレイヤーは商品または点数を支払う(奪われる)ことになる。先にも書いたがこの駒がいる外周カードにはタルギ駒を配置することができないので、タイミングによってはつらい状況になったりも。
そして、この盗賊コマが4つめの角に達した時点でゲームが終了してしまうので、それまでに部族カードを配置する必要があるので注意。
ちなみに盗賊コマの対面には駒配置可能。ご安心を。

精算

自身が持ってるポイントトークンと、配置した部族カードのポイント(とそのカードに記載されている能力での加点)を計算し点数が多かったプレイヤーが勝利となる。

プレイ感

前述したがカタンよりは重くなく、プレイ時間1時間程度(慣れてきたらもう少し短い45分程度)で終わるので比較的カジュアルなワーカープレイスメント系ゲームだと思う。
行う行動がそんなに多くなく単純なので一旦覚えるとテンポよくサクサク遊べて良い印象。
ゲームを始める前にどんな部族カードがあるかをざっと見ておけば初心者も遊んだことがあるプレイヤーもそんなに差はでないんじゃないかな。蜃気楼カードが便利すぎるので、その有用性を知ってるか知らないかはかなり大きいとは思うけども。
– 蜃気楼カードとは、部族駒を好きな商品および部族カードへ移動させられる外周カード。
スピード重視で部族カードを配置しまくってさっさと終わらせるか、じっくり厳選して配置するかとかプレイヤーの性格が出るゲームではあるけど、最終点数にはそんなに差は出ないゲームな感じがする。

妨害=自分にメリットっていう式が成り立たちにくいのでそんなに殺伐としないゲーム。そこに若干の物足りなさはあるものの、相手の出方を推測しながらどう駒を配置するかを悩んだりと、ボドゲらしい「楽しさ」を実感できる良ゲー。

このゲームを遊んで楽しいと思えるならカタンを始めとしたもう少し重いワーカープレイスメント系ゲームに手を出せばいいんじゃないだろうか。
さらに言えばこのゲームには拡張版があるので、慣れてきたころにプレイしてみると、また一味違ったプレイ感が変わるのでお勧め。
拡張版は購入済み・プレイ済みなのでレビューは後日行う予定です。

ちなみにパッケージデザインは「王への請願」や「王と道化」なども手掛ける秋津たいらさん!ほんと大好き!

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もこっち

ボードゲームと娘をこよなく愛する元WEBデザイナーのITサラリーマン。生粋の道産子。 ボードゲームだけでなくモンハンや旅行や写真、美味しいお酒なども大好き。 現在は東京在住でこれを機に東京散策中。暑さに弱い。ハンマー使い。 最近気になっているゲームは「ワイナリーの四季」と「10タクル」。

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